
広大なフィールドでトップウォータープラグを使っていると、「魚がいそうな場所まで届かない」「遠投するとルアーをきれいに動かせない」と感じることがあります。
そんなトップウォーターゲームの飛距離と操作性を追求して開発されたのが、秦拓馬氏がプロデュースするFISH MAGNETの「TYGAN(タイガン)」です。
タイガンは単に遠くへ飛ぶだけでなく、前方側面のフラット形状で水面を叩き、ドッグウォークしながら音・泡・スプラッシュを発生させるペンシルベイトです。
この記事ではタイガン70・90・110の違いや使い分け、基本アクション、公式推奨を基準にしたタックルセッティングについて詳しく解説します。
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目次
- FISH MAGNET タイガンとは?
- タイガンの特徴
- タイガン70・90・110のスペック比較
- タイガンのサイズごとの使い分け
- タイガンの基本的な使い方
- タイガンが効果的な場所とタイミング
- おすすめタックルセッティング
- タイガンを動かすときのコツ
- カラーの選び方
- まとめ
FISH MAGNET タイガンとは?

タイガンは、秦拓馬氏が立ち上げたルアーブランド「FISH MAGNET」の第1弾として登場したフローティングペンシルベイトです。
最大の特徴は、遠くへ正確にキャストしやすい後方重心設計と、ロングキャストした先でも軽い入力で反応する操作性です。
ブランドの公式説明では「投げて楽しい」「操作して楽しい」「狙って釣れて嬉しい」という、ルアーフィッシング本来の楽しさを形にしたルアーとされています。
名称には、対岸まで届きそうな飛距離を表す「対岸」と、願いが叶う「大願成就」という2つの意味が込められています。
ブラックバスだけを対象としたルアーではなく、シーバスやクロダイ、青物、ピーコックバス、トーマンなど、淡水・海水を問わず幅広い魚種への使用を想定している点も特徴です。
タイガンの特徴
最大の武器は圧倒的な飛距離
タイガンで最も重視されている性能が飛距離です。
ボディの先端と後端には空気抵抗を抑える滑らかな曲線が採用され、内部ウェイトは可能な限り後方へ配置されています。
これによってキャスト時の姿勢が安定し、岸釣りでも沖のブレイク、岬の先端、遠浅エリアの沖側など、一般的なトップウォータープラグでは届きにくい場所を狙えます。
単に重くして飛ばしているのではなく、着水姿勢やアクション性能とのバランスを保ちながら後方重心化しているのがポイントです。
フラット面が水面を叩いて音と泡を発生
タイガンは口元にカップを備えたポッパーではありません。
ボディ前方の側面がフラット、後方がラウンド形状になっており、ドッグウォーク時に前方のフラット面が水面を叩く設計です。
このフラット面によって、左右へ首を振るたびにポップ音に近いサウンドとスプラッシュが発生。水面にはタイガン特有のドーム状の泡が残ります。
一般的な細身のペンシルベイトよりアピールが強く、ペンシルベイトとポッパーの中間的な感覚で使えるルアーです。
移動距離を抑えたショートターン
腹部にもフラット形状が設けられており、横方向へのダート幅を抑えながら細かく首を振らせられます。
同じ場所で何度も音と泡を発生させやすいため、カバーの横、杭、立木、オーバーハングなど、バスが潜んでいそうなスポットを集中的に誘えます。
太軸フックへの交換も考慮した強度
タイガンはアマゾン遠征が開発のきっかけになったこともあり、強い顎や歯を持つ魚を狙えるボディ強度とエイト環を採用しています。
特にタイガン110は、青物や海外の大型魚を狙って太軸フックへ交換した場合でも、アクションバランスを崩しにくいように重量のマージンを残して設計されています。
タイガン70・90・110のスペック比較
| モデル | 全長 | 重量 | タイプ | 標準フック |
|---|---|---|---|---|
| タイガン70 | 70mm | 7g | フローティング | #6 |
| タイガン90 | 90mm | 14g | フローティング | #4・リング#3 |
| タイガン110 | 110mm | 24g | フローティング | #2・リング#4 |
| タイガン110 MAXCAST | 110mm | 29g | フローティング | #2 |
タイガンシリーズの基準となるモデルは90です。70はコンパクト化したフィネス寄りのモデル、110はルアーパワーと大型魚への対応力を高めたモデルです。
なお、110 MAXCASTは通常の110で使用されている鉛ウェイトをタングステンへ変更し、総重量を24gから29gへ増加させた飛距離特化モデルです。
タイガン70・90・110の使い分け
タイガン70|小型ベイトを追っているとき
タイガン70は70mm・7gのコンパクトモデルです。
バスが小型のオイカワや稚魚を追っているとき、虫や小魚が水面へ落ちている状況、通常サイズのトップウォーターに出ても乗らないときに使いやすいサイズです。
ベイトタックルだけでなくスピニングタックルにも対応するため、トップウォーター初心者やベイトタックルで軽量プラグを投げにくい人にも適しています。
十分な浮力が確保されており、フックを太軸化すればクロダイやシーバスなどのソルトゲームにも使用できます。
タイガン90|バスフィッシングの基準モデル
どのサイズを選ぶか迷った場合は、シリーズの基準となるタイガン90がおすすめです。
90mm・14gというサイズは一般的なベイトタックルで扱いやすく、遠投性能、アピール力、操作性のバランスに優れています。
野池、河川、ダム湖、琵琶湖などフィールドを選びにくく、岸釣りで広い範囲をテンポよく探る使い方から、カバー周辺での細かなドッグウォークまで対応します。
タイガン110|強いアピールで大型魚を狙う
タイガン110は、タイガン90の能力を維持しながらルアーパワーを高めたモデルです。
濁り、風、波、広大なウィードエリアなど、90では存在感が足りない状況で活躍します。大きなシルエットと強いサウンドを利用し、捕食だけでなく威嚇によるバイトを引き出せるのも110の魅力です。
ブラックバスだけでなく、シーバス、青物、海外の大型淡水魚なども視野に入れた設計になっています。
タイガン110 BONE|音と瞬発力で威嚇バイトを狙う
タイガン110 BONEは、独自配合のボーン樹脂を採用したモデルです。
通常のABSモデルとは異なるサウンドを発生させるほか、浮力が高くなることでアクションの瞬発力も向上しています。
バスが小魚を積極的に捕食していない場面でも、大きな音と素早い動きで威嚇やリアクションによるバイトを狙いたいときに試したいモデルです。
タイガン110 MAXCAST|沖のスポットを狙う飛距離特化型
タイガン110 MAXCASTは、飛距離を最優先して開発された29gモデルです。
通常の110より立ち気味の着水姿勢となり、ダイブを伴ったイレギュラーなアクションも出しやすくなっています。
岸から離れたボイル、沖のウィードエッジ、広いシャローフラットなど、とにかく遠くへ届ける必要がある状況に適しています。
タイガンの基本的な使い方
連続ドッグウォーク
タイガンの基本は、一定のリズムで左右へ首を振らせるドッグウォークです。
ロッドティップを下げ、ラインを張り切らない状態で「チョン、チョン、チョン」と短く入力します。
ラインスラックを叩くイメージで操作すると、前方のフラット面が水面を叩き、音・泡・スプラッシュを伴ったショートターンを出しやすくなります。
広いシャローやウィードエリアを探る場合は、止めずに一定のテンポで動かして広範囲へアピールしましょう。
移動距離を抑えた一点ドッグウォーク
杭、立木、オーバーハング、ウィードポケットなど、魚がいる場所を絞り込めている場合は、弱い入力で細かく首を振らせます。
タイガンはダート幅を抑えたショートターンが得意なので、同じスポットで何度も音と泡を発生させる使い方が可能です。
着水直後にすぐ動かさず、波紋が消えるまで待ってから首振りを始める方法も有効です。
強めの入力で音とスプラッシュを出す
風や波があり通常のドッグウォークではルアーの存在に気づかれにくい場合は、やや強めにロッドを入力します。
フラット面が水面を強く叩くことで、ポップ音に近いサウンドと大きめのスプラッシュを発生させられます。
ただし、毎回強く入力するとルアーが動きすぎることがあります。「弱・弱・強」など、入力の強さに変化を付けるのがおすすめです。
ドッグウォークとポーズを組み合わせる
バスが追ってくるものの食い切らないときは、数回ドッグウォークさせたあとに1~3秒ほど停止させます。
「動かして気づかせ、止めて食わせる」という組み立てです。
低活性時やバスがカバーの奥にいる状況では、ポーズを長めに取り、魚がルアーへ近づく時間を作りましょう。
タイガンが効果的な場所とタイミング
- 朝夕のフィーディングタイム
- 小魚が水面付近へ追われている場所
- 岬や張り出しの沖側
- ウィードフラットやウィードエッジ
- オーバーハングやレイダウンの周辺
- 杭・橋脚・ブイなどの縦ストラクチャー
- 岸から遠いボイル
特にタイガンの飛距離が生きるのは、岸から離れたブレイクや沖のウィードを狙う場面です。
また、110や110 BONEの強いサウンドは、バスが積極的に捕食していない時間帯に威嚇バイトを狙う使い方にも向いています。
トップウォーターは朝夕だけのルアーと思われがちですが、日中でもシェード、風が当たる岸、濁りの入ったエリアなどでは十分に可能性があります。
タイガンのおすすめタックルセッティング
タイガンの公式推奨セッティングはPEライン+フロロカーボンリーダーが基本です。サイズによって必要なロッドパワーとライン強度が異なります。
タイガン70のベイトタックル
- ロッド:6.5~7.3ft・MLクラス
- リール:HGクラスのベイトリール
- ライン:PE2~3号
- リーダー:16~20lb
7gという軽さを快適に投げるには、軽量ルアーへの対応力が高いベイトリールやベイトフィネス寄りのスプールが扱いやすくなります。
タイガン70のスピニングタックル
- ロッド:L~MLクラス
- リール:3000番クラス
- ライン:PE0.6~1号
- リーダー:8~16lb
バスだけを狙う場合はPE0.6~0.8号を基準にできますが、カバー周辺やシーバス・クロダイも狙う場合はPE1号と太めのリーダーを選ぶと安心です。
タイガン90の推奨タックル
- ロッド:6.5~7.3ft・MLクラス
- リール:HGクラスのベイトリール
- ライン:PE2~3号
- リーダー:フロロカーボン16~20lb
タイガン90は14gあるため、一般的なMLクラスのベイトロッドで扱えます。
ロッドが硬すぎると小さな入力でもルアーが動きすぎるため、ティップが適度に入るトップウォーター向け、または巻物用のMLクラスが扱いやすいでしょう。
リールはラインスラックの回収が速いHGクラスが基準です。XGでも使用できますが、ポーズを交えながらゆっくり操作する場合は巻き取り過ぎに注意してください。
タイガン110・110 MAXCASTの推奨タックル
- ロッド:6.5~7.3ft・MHクラス
- リール:HGクラスのベイトリール
- ライン:PE3~5号
- リーダー:フロロカーボン20~60lb
ブラックバスで使用する場合は、PE3号+20~30lb程度のリーダーを基準にすると扱いやすくなります。
PE5号+60lbという強いセッティングは、青物、トーマン、ピーコックバスなど大型魚や強いカバーを想定したものです。狙う魚種やフィールドに合わせて調整しましょう。
MAXCASTは29gあるため、ロッドの適合ルアーウェイトも必ず確認してください。
なぜフロロ直結ではなくPE+リーダーなのか
フロロカーボンは比重が高く沈みやすいため、長い距離を引くトップウォーターではラインが水中へ入り、ルアーの首振りを妨げる場合があります。
PEラインは浮力があり、遠投先でもルアーへ操作を伝えやすいのがメリットです。
先端にフロロカーボンリーダーを組むことで、魚の歯やストラクチャーへの耐摩耗性を補えます。元記事にあった「フロロ16lb直結」は公式推奨ではないため、基本はPE+リーダーで考えましょう。
タイガンをきれいに動かすコツ
ラインを張ったまま動かさない
タイガンを左右へ首振りさせるには、ラインスラックが重要です。
ラインを張った状態でロッドを引くと、ルアーが手前へ真っすぐ移動しやすくなります。一度入力したあとにロッドティップを少し戻し、次の入力に必要な糸フケを作りましょう。
小さな入力から始める
タイガンは軽い入力にも反応しやすいため、最初から強くジャークする必要はありません。
まずは短く弱い入力で首振りを確認し、風や波に負ける場合だけ徐々に力を強くすると操作しやすくなります。
バイトが出てもすぐに合わせない
トップウォーターでは、水面が割れた瞬間に反射的に合わせるとルアーだけが飛んでくることがあります。
バイトが出たら一瞬待ち、ロッドに魚の重みが伝わってからスイープにフッキングするのが基本です。
魚が乗らなかった場合はすぐに回収せず、その場で数秒止めてから再び細かく動かすと追い食いすることがあります。
タイガンのカラーの選び方
タイガンには、ボーン系、クリア系、ブラック系、チャート系、ナチュラル系など幅広いカラーが用意されています。
| 状況 | 選びやすいカラー |
|---|---|
| 晴天・クリアウォーター | クリア系・ナチュラル系 |
| 曇天・ローライト | ボーン系・パール系 |
| 朝夕・逆光 | ブラック系 |
| 濁り・強風 | チャート系・ホットタイガー |
トップウォーターでは魚から見える腹側のシルエットが重要です。
朝夕や逆光では黒系が水面にくっきりとしたシルエットを作り、濁りや荒れた水面ではチャート系やボーン系がルアーの存在を伝えやすくなります。
迷った場合は、魚のベイトとして自然に見せたいならナチュラル・クリア系、音や動きと合わせて強くアピールしたいならボーン・チャート系を基準に選びましょう。
まとめ
FISH MAGNETのタイガンは、圧倒的な飛距離と、遠投先でも軽快に操作できるレスポンスを追求したフローティングペンシルベイトです。
前方側面のフラット形状が水面を叩き、ドッグウォークと同時に音・泡・スプラッシュを発生させるため、一般的なペンシルベイトより強く魚へアピールできます。
- 小型ベイトや食わせ重視ならタイガン70
- バスフィッシングの基準として使うならタイガン90
- 大型魚や強いアピールが必要ならタイガン110
- 異なる音と強い瞬発力ならタイガン110 BONE
- 最大飛距離を求めるならタイガン110 MAXCAST
基本はラインスラックを利用したドッグウォークで、広い場所では連続アクション、カバー周辺では移動距離を抑えた首振りとポーズを使い分けましょう。
岸からでは届かなかった沖のスポットや、一般的なペンシルベイトではアピールが足りない状況を攻略したい人に、タイガンは特におすすめです。

